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∞基本技術・上達・本物

2009-01-13
<基本技術>
2008年末にスノーボードに行ってきました。
その時に感じた事。
年1回のペースで6年間滑っているので実力は“下の上か中の下”くらいだと思います。
少しだけの自信があったので、いつもよりも山頂近くへリフトで行きました。
到着しコースを見たときに唖然としました。
天候の影響もあり、そこはアイスバーン(表面が氷状態)でモーグルのようなボコボコな表面の急勾配。
自分の実力が全く通用せず、コケまくりで格好悪く下りてきました。
上級者は格好良く状況を苦にせず滑っていました・・・
サッカー馬鹿なのかどうか・・・ついついサッカーに置き換えて考えてしましました。
斜面の角度・状態が対戦相手の実力(プレス強度、技術力、走力、戦術理解度)だとした時に、最初に自分を支えることが出来るのは基本技術。
一言で基本技術といっても、緩い斜面で通用していても、急斜面や状態の悪い斜面で通用するか・・・ということ。
スノーボードは山と対戦しているかのように解釈できます。
どんな山にも負けないためには、やはりレベルの高い基本技術が必要ということ。
サッカーにおいては直接ボールに触る基本技術やそれ以外の基本技術がたくさんあります。
特に僕たちU-15までの指導者はボール扱いとそれ以外の基本技術をどれだけ習得させてあがられるかにかかっていると思います。
それがあっての、発想と技術で表現する『個性』です。
(山の斜面で雪まみれになって考えたコメント・・・)

<上達>
同じくスノーボードでの話。
初心者の頃に初めてこけずに下まで降りたときの達成感はすごかった。
何か一人前になったような気持ちになった。
その後は何回もこけないで下山して自信を深めていった。
しかし、これが間違っていました。
こけないことはチャレンジではなかった。
こけない滑りを重視しているうちに面白みの無い守りの姿勢になっていて、実力は伸びていなかった。
新しいことをチャレンジする時は、前向きな失敗を繰り返さなければいけない。
そして、そこから何を学び発展させていくかがポイントです。
そしてまたサッカーの話、やっぱり子どもたちには思いっきり失敗をさせてやりたい。
FC solceuの答を教えない指導の中で、子どもたちにたくさん考えさせて『自分らしさ』を追及させたい。
選手は戦術の歯車ロボットになってはいけない。
もっと楽しく、もっと面白くサッカーしてほしい。
選手が優勝を目標とするのは当たり前、でも、大切なのはその過程。
結果にこだわり頑張って、出た結果にはこだわらない。
夢は叶うと信じて頑張りたい。
(山のゆるやかな斜面で考えたコメント・・・)

<本物>
正月に嫁さんの田舎に帰ったときの話。
元旦に嫁のおばさん宅にて夕食をいただきました。
2歳半の娘が、おかずに目もくれず白いおにぎりを3つもたいらげてしまった。
結局お腹いっぱいでおかずは食べれなかったが・・・。
娘が必死で「おにぎり、おにぎり!」というには理由がありました。
そこのお家は農家で無農薬にこだわってお米と野菜を作っておられるそうです。
それをやりきるまでには相当年月が掛かったらしいのですが。
今でも害虫を手で退治しているので、地面に這いつくばって農業をしているらしいです。
その甲斐あって今では、野菜は有名なお漬物会社が買い取っています。
また、そのおにぎりに使用したお米は特別に天日干ししたお米だそうです。
普通は乾燥機で手間隙かけずに処理するらしいのですが、これがこだわりの一品です。
本物を作るには時間も手間も掛かるということ。
サッカーの話だと、育成も手間隙掛けてやらなければいけないということ。
勝ち負けも選手には大事ですが、強化と同時に育成を忘れてはいけない。
また、本物の子どもでいてほしい。
もっと練習してほしい、もっと教え込んでほしいと希望されるときもありますが、例外があっても増えすぎないようには気を使っていきます。
春休み、夏休み、冬休み中でも同じです。
子どもとしての自由時間、親子の時間を持ってほしいのです。
今の子どもは忙しいので、そのような時間を作ることも難しいと思いますが、子どもの時に子どもらしい時間を過ごして、本物の大人になれるのかなとも思います。
サッカーでは勝てばいい、試験でも受かればいいでは本物にはなれません。
サッカーでもしつけでも、手間隙掛けて本物に近づけたい。
相手が子どもなので、直ぐに結果を求めない姿勢で付き合っていきたい。
大切なのは愛情で、肝心なのは我慢。
自分に言い聞かせています。