u12

◆月齢について

2005-08-24
知っておいてほしい事なのですが、同じ学年でも生まれ月によって大きな差が生まれるということです。
もちろん、生まれの早いお子さんが学年の中では比較的有利に過ごしていけるのですが、そこから生まれてくる大きな問題に触れたいと思います。
FC solceuでの経験で分かりやすくいうと、トレセンに合格している選手は4月生まれに近いほうが多いということです。
(参考資料①:3~5期生のトレセン合格者の生まれ月)
3期生 4月生まれ2名 12月生まれ1名
4期生 4月生まれ1名  5月生まれ1名 6月生まれ1名
5期生 5月生まれ1名  6月生まれ1名 7月生まれ1名

また、5期生のAチームとプリンスにおいても産まれ月が影響しています。
(参考資料②:最近の5期生のスタメンの生まれ月)
Aチーム       プリンス
4月生まれ  4名  4月生まれ  1名
5月生まれ  1名  5月生まれ  0名
6月生まれ  1名  6月生まれ  0名
7月生まれ  1名  7月生まれ  1名
8月生まれ  1名  8月生まれ  2名
9月生まれ  1名  9月生まれ  1名
10月生まれ 0名  10月生まれ 1名
11月生まれ 0名  11月生まれ 0名
12月生まれ 1名  12月生まれ 2名
1月生まれ  0名  1月生まれ  2名
2月生まれ  1名  2月生まれ  1名
3月生まれ  0名  3月生まれ  0名

この中で、2つの問題が出てきます。
①生まれ月の早い子の方が、公式戦の出場機会が増えて経験値が大きくなる。
②生まれ月の遅い子が、学年の中での順位で、「自分はできない。」と錯覚をおこす。

Jリーガーの3分の2は4~10月生まれと聞いていますが、幼いころの月齢による精神的な影響が大いにあると思います。
この問題には更に、“早熟”“晩熟”という要素も絡んできます。子どもの将来性においては大変な問題です。

12才の少年たちにおいて、今現在、Aチームにいるかプリンスにいるかで、将来性を判断することは意味がないことだと思います。早熟で体が大きくても、サッカーの成長には“晩熟”の選手がいます。
僕が心配するのは、子どもや親が12才という成長の途中段階で、誤った判断をされることです。
これから3月にかけて、中学校年代でのステージの選択に、クラブユース、中学校のクラブ、サッカーをやめる等があると思いますが、上記の問題を忘れないでください。

FC solceuでは、Aチームとプリンスが同じだけ上手くなっています。今見えているのは月齢と早晩熟の差です。(センスといわれる部分は個人差があると思いますが、本物かどうかはまだ判断することが難しいです。)
成長途中の子どもたちを“誤った目”で見ないことが本当に大切なことだと思います。

(参考資料③)
6期生Aチームの最近のスタメンですが、少し変わった結果になりました。
4月生まれ  0名
5月生まれ  0名
6月生まれ  2名
7月生まれ  1名
8月生まれ  0名
9月生まれ  1名
10月生まれ 2名
11月生まれ 1名
12月生まれ 1名
1月生まれ  1名
2月生まれ  1名
3月生まれ  1名
このように、他の学年よりは月齢的に幼いメンバーであることがよく分かります。
そう考えると、この学年なりの成長の形があると思います。
現在6期生からトレセンに選ばれていないのも、ある意味うなずけるような気がします。


※僕自身、12月生まれの上、“晩熟”で悩んでいた人間です。中学校1年生のときの身長は138cmで体重が26kgでした。その体でサッカーをするので、まさに大きなハンデを背負っていたと思います。中学校3年生になり、3年生が4人しかいないのに僕はベンチでした。自分の経験でいうと、体のハンデが無くなったと感じたのは高校3年生くらいになってからでした。それでも体重はチームで1番軽かったと思います。他人に「サッカー上手いね。」と初めて言われたのが高校2年生だったと思います。そんな辛い思いをして何故サッカーを続けたのかは、またの機会にしますが、お子さんの将来は今の姿では決められないということです。